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トップ>知っ得スペシャル>健太のホンモノ探検隊>添加物を分かりやすく説明せよ です。
健太 今回は「添加物」について説明するよ。
ハカセ 世間では無認可の食品添加物が使用されていたり、何かと問題になっているようじゃな。
厚生労働省の調査では平均的日本人は一年間で約4Kgの食品添加物をとっているそうじゃ。このコーナーでしっかり勉強して、日頃の買い物の時にちょっと気をつけて見てみてはどうかな?

食品添加物とは なるべく避けたい食品添加物
食品添加物の表示のルールについて 食品添加物に対する対策
表示免除になる食品添加物 輸入食品にも要注意!
食品添加物の体への影響 食品添加物の必要性



食品添加物とは
 食品衛生法によると、「食品の製造の過程において又は食品の加工もしくは保存の目的で、食品に添加、混和、浸潤その他の方法によって使用するものをいう」とされています。 
 わが国では、食品添加物は「指定添加物」、「既存添加物」、「天然香料」や「一般飲食物添加物」に分類されます。
天然香料、一般飲食物添加物をのぞき、今後新たに開発される添加物は天然や、合成の区別なく指定添加物となります。
 食品添加物は、平成7年の食品衛生法の改正により、下記の4つに分類されるようになりました。
指定添加物 動物実験等で安全性をチェックした上で厚生省から認可の下りたもの。
既存添加物 天然添加物として、安全性をチェックした上で厚生省から認可の下りたもの。
天然香料 レモン香料のように動植物から抽出した、着香を目的として使用される食品添加物。
一般飲食物添加物 オレンジやグレープの果汁を着色の目的で使用した場合のように、一般に食品であるものが食品添加物として使用される場合。
食品添加物の表示のルールについて
1. 化学合成品、及び天然添加物を問わず、添加物を使用した場合には、使用したすべての添加物を物質名(品名)、別名、簡略名のいずれかで表示しなければならない事になっています。
2. 食品添加物は表示ラベルの原材料の中に混在しています。入っている量の多い順に書くのがルールとなっているため、表示の前のほうにあるものほど、多く含まれている事になります。そして、原材料の後に食品添加物を多い順に記載するようになっています。
3. 添加物の表示は物質名を書くのが原則です。しかし、物質名は一つでなく、別名や簡略名などいろんな書き方で書くことができます。
4. 「甘味料、着色料、保存料、増粘剤、安定剤、ゲル剤または粘剤、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防カビ剤または防ばい剤」については、特に表示の必要性が高いものとして、物質名だけでなく、用途名も表示することになっています。(右図参照) 食品添加物表示例
5. 香料、乳化剤など約210品目の化学的合成品については、まとめて用途名だけを表示すればよいことになっています。例えば、3種類の香料を使っても、10種類の香料を使っても表示は「香料」でよいことになっています。(右図参照)
表示免除になる食品添加物
添加物の中には表示免除になるものがあります。下記の場合は表示が免除になります。

(1)加工助剤・・・加工の途中で補助的に使われるもの。
製造過程に使われる食品添加物は、食品に残留しないという条件で、加工助剤として表示が免除されます。
(例)加工助剤となる、豆腐の作り方
(1) 大豆を水に浸して細かく砕き、「ご」という大豆の汁を作ります。「ご」を煮て、豆乳とおからに分けます。
「ご」を煮る時のはげしい泡立ちを抑えるために「シリコーン樹脂」等の添加物を入れます。これは加工助剤として、表示が免除になります。
(2) 豆乳に豆腐を固める為の「にがり」を加えます。
にがりとして「塩化マグネシウム」等が加えられます。
(3) 豆腐のできあがり!

(2)キャリーオーバー・・・製品を加工する前の原材料に含まれるもの。
例えば、かまぼこの原料となるタラのすり身にリン酸塩が使われても表示は免除になります。
(例)かまぼこ屋さんがタラからかまぼこを作る場合(添加物を明記する)
(1)かまぼこ屋さんがタラを仕入れます。
(2)タラのすり身に、かまぼこの食感を出す為に「リン酸塩」を添加します。
(3)かまぼこの出来上がり。
この場合、原材料の表示には「リン酸塩」と、明記しなければなりません

(例2)タラのすり身を仕入れてかまぼこを作る場合(添加物表示免除)
(1)かまぼこ屋さんが、すでにリン酸塩等の添加物がはいっているタラのすり身を業者から購入し、製造します。
(2)かまぼこのできあがり。
この場合仕入れたタラのすり身にリン酸塩等の添加物が入っていても、加工前の原材料に入っていたとして、キャリーオーバー(持ち越し)が適用され、添加物の表示は免除になります。
※実際の製造方法を省略している為、一部異なる部分もあります。


(3)栄養強化・・・栄養強化の目的で使われるもの
ビタミン類、ミネラル類など栄養強化剤として認められている添加物を、栄養強化の目的で使用する場合は表示が免除されます。たとえば、乳酸Ca等を、ph調整の目的で使用すると表示義務が生じますが、カルシウム強化として使用した場合には表示免除になります。この目的は使用するメーカーが決めています。

(4)ばら売り・・・ばら売りや量り売りをする場合。
小売店が小分けにしてパック売りする場合や、ケーキ屋さんのケーキといったバラ売り食品は添加物の表示が免除になります。
食品添加物の体への影響
発ガン性 食品添加物の中には発ガン性が指摘されているものがあります。
遺伝毒性 食品添加物の中には、遺伝子を傷つけたり、狂わせてしまうのではないかと疑われるものがあります。自分が大丈夫でも、これから生まれてくる子供に悪影響がでないとは言い切れません。
カルシウム不足 食品添加物の中で、最も多方面に使われているものの中に、リン酸、リン酸塩などのリンの化合物があります。リンは人間の体に大切なミネラルですが、摂取する場合には、カルシウム1に対して、リンが1〜2程度になるように摂取します。それ以上摂取すると、必要なカルシウムを対外に排泄してしまい、成長期の子供はカルシウム不足となってしまいます。
お菓子の中のカルシウムとリンの割合
(単位=mg/100g)
お菓子類 カルシウム リン
チョコレート 70 150
スナック菓子 18 110
ゼリー 14 60
アップルパイ 5 16
りんごジュース
(濃縮還元)
14 47
コーラ 2 11
なるべく避けたい食品添加物
食品添加物名 使用目的 不安な理由
サッカリン
サッカリンNa
甘味料 73年に海外で発ガン性が指摘され使用許可取り消しになったが、サッカリンに含まれる不純物が発ガン性の原因である事がわかり、不純物がないように作るという条件で使用が許可されました。
現在、サッカリンはチューインガム以外の食品は許可されていません。
赤色2号 着色料 76年に海外で発ガン性が指摘され、米国では使用禁止となっています。
過酸化水素 品質改良剤 80年に発ガン性が指摘され、「食品に残留しないこと」を使用条件に使用が許可になりました。これはビタミンなどの栄養素を破壊する可能性があります。
臭素酸K 殺菌料 81年に発ガン性が指摘され、練り製品への使用は禁止されましたが、「パンは30ppm以上残留しないこと」を条件にしようが認められました。
BHA 酸化防止剤 82年に発ガン性が指摘され、パーム油、バター、魚介乾製品、魚介塩蔵品、魚介冷凍品(生食用冷凍魚介類および生食用冷凍かきを除く。以下この目において同じ)、鯨冷凍品(生食用冷凍鯨肉を除く。以下この目において同じ)及び乾燥裏ごしいも以外への使用が禁止されました。
食品添加物に対する対策
現在では、食品添加物をまったく取らないように食事をする事は困難です。しかし、摂取する量を減らしたり、食品添加物の影響をできるだけ受けないようにする事は可能です。
影響をできるだけ受けないように、対策法をご紹介します。

(1)いつも同じものを食べていると、その食品に使われている添加物の悪影響を受ける可能性が大きくなります。その為、食事はワンパターンにならないように注意し、いろいろな食品を食べるようにしましょう。

(2)発ガン性のある食品などを食べてもその毒性をできるだけ抑える、解毒作用のある食品を積極的に食べるようにしましょう。

栄養素 解毒作用 食品
ビタミンC 発ガン物質や突然変異物質の生成を抑制する 大根の葉、ほうれん草、ピーマン等の緑黄色野菜、イチゴ、夏みかん、サツマイモ
食物繊維 タール色素の毒性を弱める。海草に含まれる食物繊維(アルギン酸)は、カドミウムの毒性を防止する働きがある。果物に含まれる食物繊維(ペクチン)は、PCBの排泄を促進。このほか血中コレステロールを下げる、便秘や大腸がん予防の効果もある。 ごぼう等の根菜類、イモ類、豆類、ヒジキやワカメなどの海藻類、たけのこ、コンニャク、リンゴ、キウイフルーツ等の果物類
含硫アミノ酸 水銀の排泄を高めるほか、有害化学物質を肝臓で解毒する為にも必要。その際ビタミンB2なども必要なので、あわせて取るようにする。 卵白
※ビタミンB2が豊富な食品は、卵、レバー、牛乳など
輸入食品にも要注意!
日本人の食生活はほとんど輸入食品に頼っています。輸入食品に頼ることにも多少の問題があります。輸入食品は、港や空港にある検疫所監視課で安全性の検査を受ける事になっていますが、検査官の数が全国で268名と少なく、すべての輸入食品を調べる事が困難な状況にあります。その為、輸入食品は輸入業者が自主的に書いた書類を審査するだけなので、安全性が充分とはいいきれないのです。
食品添加物の必要性
食品添加物も悪い点があるだけではありません。例えば保存料を使わないと食中毒の問題が起きたり、濃縮果汁還元ジュースは香料を加えないと味がしなく、飲めないといいます。完全に添加物を取らない生活というのは難しいので、安全で、必要最低限の添加物だけを取るように心がけるようにしましょう。




     
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