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達人紹介コーナー
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いよいよ始まった“よっちら流”ジャズ入門。
ここでは、「ジャズってなんとなくシブそうだけど、難しそう。」とか「ジャズを聴きたいけど何から始めていいのかわからない。」という方を対象にしてお話をします。
ネット上でも、ジャズ入門のためのコンテンツはやまほどありますが、ほとんどの場合、“この人のこのCDを聴け”というものです。例えば、ヴォーカルの定番ならコレとコレ、モダンジャズならコレとコレ、ビッグバンドならこのバンド…というように。
しかし、私はあえてこの方法はとりません。何故かというと、ひとつには私が少しアマノジャクなために、既存の紹介のしかたに追随したくないからですし、もうひとつには、人間の趣味嗜好は千差万別なので、いくら懇切丁寧にリスナー初心者の好みに合わせてCDを選んであげても、その人が望んだ通りのものになるとは限らず、そうこうしているうちにリスナー初心者はジャズから離れていってしまうものだからです。そうした悲しい例を私はいままでにたくさん見てきました。
さらにもうひとつの理由として、“CDをいくつか紹介しておくのが、紹介する側にとって一番ラクな方法だから”ということもあります。そこで紹介されるCDはいずれもジャズの名盤であり、誰に聞いてもほぼ文句のでないものである以上、ある程度ジャズ経験の長い人は誰でも書けます。
他人と違う裏道を歩きたい性格の私は、安易に無責任な紹介の仕方はしたくないのです。
さて、こうした理由によって、私はCD紹介という方法を避けて通ります。ですから、「なにはともあれCDを買って聴きたいのだ!」という方は、その手の入門サイトを見てからCD屋さんに走ってください。
では、私のこのコーナーではどういうものを紹介するのでしょうか?
前述の部分で誤解があってはなりませんからエクスキューズしておきますが、私は決して(ジャズの保存媒体としての)CDを否定するものではありません。
しかし、“ジャズを楽しむ”ことの本質は、“生のジャズに在り”、と私は思っています。
つまり、CDやDVDなどの音楽記録メディアに収められたジャズは、厳密にいえば“今現在のジャズ”ではありません。こまかいことを言うなと怒られそうですが、ジャズ以外の分野であってさえ、同じミュージシャンであっても昨日の演奏と今日の演奏は微妙に違います。これに対してジャズは、同じミュージシャンが同じ曲を演奏しても、昨日の演奏と今日の演奏では“大きく”違うのです。
ジャズを特徴づけるキーワードのひとつに“アドリヴ(ad-lib)”というものがありますが、これは即興演奏という意味で、ミュージシャンがあるルールの下で瞬間的にメロディを創造しながら進行していく音楽がジャズです。ですから、その演奏(メロディさえも)はミュージシャンのその日の体調や精神状態、共演者との関係、果てはお客の状態によっても全く変わってきます。
こうした理由から私は“ジャズは生に限る”と言いきってしまいます。然るに、ジャズの本当の醍醐味を味わう、言い換えればジャズの楽しさにハマる最良の方法は、ジャズのコンサートまたはライブ(数人から数百人程度の小規模コンサート)に出かけることだ、という結論になります。
あなたがジャズのライブ(生のジャズの熱い息吹を身近に感じることのできるのは小規模のライブである、と個人的に思っているのでここからはライブという言葉を使います)に出かけて、その会場で耳にし身体で感じた音の数々は、まさにあなたの目の前で産声をあげ、次の瞬間に消えてなくなるという、はかなくも美しい音粒たちであり、あなたはその音粒たちの誕生から消滅までの一瞬の生涯を見届ける証人として存在するわけです。
私はリスナーのあなたに対して、そんな気持でジャズを楽しんでほしいと切にお願いしたいのです。
そうは言ってもどんなライブに出かけたらいいのか分からない。
そんなあなたに、ここで私なりのガイドラインをお教えしましょう。
もしあなたにお気に入りのミュージシャンがいる場合は、せっせとオッカケの世界に突入していただいて構いませんが、この章ではそれ以前の段階のリスナーを対象にしています。
そんなあなたがライブを選ぶ基準は“楽器編成”です。
どんなリスナー初心者のあなたでもピアノやギター、トランペット、サックスといった一般的な楽器の音色に対するイメージはあり、その中で好きな楽器というものがあるのではないでしょうか?
ライブハウスのスケジュール表には必ずメンバーと楽器名が載っています。
それを頼りに、あなたが聴きたいと思う楽器編成を選ぶのです。
代表的な編成として、ピアノトリオ(ピアノ、ベース、ドラムス)、ボーカル+ピアノ(伴奏がピアノトリオや管楽器の入ったものもある)、コンボ(小編成=4〜7人で、フロントに管楽器が2,3人)、ビッグバンド(10〜17人編成)、ニューオーリンズジャズ(バンジョーやチューバの入った特有の編成)、ジャズファンク(エレキギターなど電気楽器中心のコンボ)などがありますが、楽器編成はほぼ無限と考えたほうがいいようです。
しかしこれとて、いざ行ってみたら期待したほどではなかったという場合があります。
そういう時でもちょっと我慢していろいろな楽器から放たれる音粒たちに耳を傾けてあげてください。その中にはもしかしたらあなた好みの粒が発見されるかもしれないからです。大切なのは皆生まれたばかりの新鮮な音粒たちばかりだということです。
それでも、「なるべくあたりはずれのないライブに行きたい。予算的に限られているのだ。」という方に、あえてひとつだけ楽器編成をオススメするとすれば、私は“ヴォーカルと管楽器の入ったコンボ”の編成であると断言します。
この編成ならば、ステージの最初から最後まであるストーリーに従ってうまく楽器の構成が変化し、そこにはシックなピアノトリオの部分あり、白熱した管楽器のバトルあり、小粋なヴォーカルもありで、おそらくあなたの期待感をほぼ満足させてくれると思われるからです。
“ジャズを楽しむこと”の基本は“生(ライブ)”であり、ライブを選ぶ基準は楽器編成であり、ひとつだけあげるとすれば“ヴォーカルと管楽器の入ったコンボ編成”である。
これが今回の章のまとめです。
さて、これを読んで実際にライブハウスに向かっている途中のあなた。ちょっと待ってくださいね。
ジャズライブを聴く際のマナーやリスナーとしての参加の仕方、ミュージシャンとの出会いについて、下記の私のサイトの中の『すぐ出来るジャズライブの楽しみ方』に詳しく書いてあります。それを読んでから出かけても遅くはありませんよ。
http://www.geocities.co.jp/MusicHall/6537/
ジャズのライブは毎日のように全国津々浦々で行われています。
いうまでもなく、これはプロ、アマチュアを問いません。どちらであろうと生まれてくる音粒たちの元気のよさに違いはないからです。
では生のジャズを聴いてどんどんフカミにはまってください!
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