知っ得スペシャル
お得なクーポン情報
相田みつをの世界
健太のホンモノ探検隊
幼児向けインターネット学習
「ひらけごまくらぶ」
やさしい家庭中国漢方
知っ得情報コーナー
おばあちゃんの知恵袋
私の健康術
私の料理術
私のインターネット活用術
達人紹介コーナー
お酒
e本づくり
ジャズ
アメリカ映画
アロマテラピー
伝えたい・知りたい
知っ得掲示板
投稿フォトコーナー
インターネットQ&A
暮らしの知っ得リンク集
知っ得情報館について
このコミュニティについて
更新履歴
知っ得メルマガ申し込み
このページは
トップ>達人紹介コーナー>お酒>第3回 です。

達人紹介コーナー


2004年、新しい年を迎えました。とは言っても、もうそろそろ1月も終り。
いつも通りのあわただしい日々が過ぎていきます。

皆さまは、いかがですか?それでも忙中閑ありです。今宵もゆるゆると美味しいお酒を楽しんでくださいね。

では、今年もこのコラムをよろしくお願い申し上げます。

◇乾杯はいつもシャンパンから
忘年会、クリスマス、お正月、新年会などなど、この年末年始のイベントでシャンパンを楽しんだ方も多いのでは?
晴れやかな場に、繊細な泡を醸し出すシャンパンは欠かせませんね。
ところで、シャンパンとは本当はどんなお酒なんでしょう?
シャンパンは季節やイベントに関わらず、いつでも楽しめるお酒です。
そこで、美味しいシャンパンの素顔を覗いてみましょう!
-------------------------------------------------------------------------------------------
◇そもそもシャンパンとは?
シャンパンは、ワインの仲間の一つです。
一般的にはスパークリングワイン、つまり日本語で発泡性ワインという、読んで字のごとく泡の立っているワインということですね。
でもシャンパンは、ただスパークリングワインの仲間だというわけではないのです。
そのなかでも、実は特別な存在のスパークリングワインなのです。
-------------------------------------------------------------------------------------------
◇シャンパンと呼べるのはシャンパンだけ?
フランスのワインはワイン法によって生産地域や使うブドウが決められていて、その地域名などをラベルに表示することができます。
つまり、ラベルの表示こそが産地を明確に表しているということになります。
そこでシャンパンの産地ですが、パリから北東におよそ150km、フランスでは最も北に位置するワイン産地であるシャンパーニュ地方、ここがシャンパンの故郷であり、シャンパンという呼称の原点であるのです。
フランス語のスペルはchampagneであり、これがワイン法で定められた呼称ですから、シャンパンは、本来シャンパーニュと発音、表記すべきものなのですが、ここでは、ごく一般的にシャンパンと呼び進めていきます。

シャンパンと言えば、スパークリングワインの代名詞のように使われていますが、実はこのシャンパーニュ地方だけで、下に記した特定のブドウを使い、特定の製法で造られたものだけが、シャンパンと名のることを許されているのです。
ですから、フランスでもシャンパーニュ地方以外で造られたものは、ヴァン・ムスー(Vin Mousseux)泡のワインと呼び、区別されているのです。
-------------------------------------------------------------------------------------------
◇シャンパンに使われるブドウと製造法は?
シャンパンに使われるブドウは、果皮の黒いピノ・ノワールとピノ・ムニエ、そして果皮の白いシャルドネと決められています。
一般的には、黒ブドウ70%に白ブドウ30%といった割合でブレンドをして造ります。
このブレンド(アサンブラージュといいます)が、シャンパンの個性を決めているのです。

スパークリングワインの製法には、大きく分けると4つの方法があります。
炭酸ガス注入方式 ワインに人工的に炭酸ガスを注入するものです。
トランスファー方式 ボトルのなかで二次発酵をさせたワインを、加圧されたタンクに移してから、 冷却、オリを除いてあらためてボトルに詰める方式。
シャルマ方式 キュヴェ・クローズ(密閉タンク)方式ともいい、大きなタンクのなかにワインを密閉、 二次発酵させて炭酸ガスを封じ込めるもので、大量につくることが可能です。
シャンパン方式 シャンパンの製法である瓶内二次発酵と呼ばれるものです。
 スティルワイン(発泡していないワイン、いわゆる普通のワイン)を瓶詰めして、 そこに酵母と糖分を加えます。するとボトルの中でもう一度発酵が起こり、 炭酸ガスがワインのなかに溶け込みます。
 これが瓶内二次発酵であり、メトード・シャンプノワーズともいわれる、 シャンパン独特の泡を生み出す製法なのです。

こうして造られたシャンパンは、高いガス圧(5〜6気圧)となり、繊細な泡と深い味わいで私たちを楽しませてくれます。
世界の各国でも、この方法で作られるスパークリングワインがありますが、それでも、そういったスパークリングワインをシャンパンと呼ぶことはできないのです。(各国スパークリングワインの呼び名を後に掲載しました)
-------------------------------------------------------------------------------------------
◇シャンパンのヴィンテージ
普通のワインは、単一年に収穫されたブドウから造りますが、シャンパンの特徴として、さまざまな畑から収穫されたブドウやヴィンテージの異なるワインを、各シャンパンハウス(シャンパンメーカー)がブレンドして造ります。
こうしたシャンパンをNV(ノン・ヴィンテージ)と呼び、全生産量の80%ほどになります。
最も多く流通しているので、シャンパンハウスの実力が表れるといわれています。
ひとつ格上のシャンパンが、ヴィンテージ・シャンパンです。
特にブドウの出来が良い年に、その年に収穫されたブドウだけを使って造られます。
さらに格上のものがプレステージ・シャンパンです。
ヴィンテージ・シャンパンの中でも、特上、極上のブドウを使って造られるシャンパンです。
ヴィンテージの特徴はもちろん、白ブドウだけで造られたものやロゼ・シャンパンなど、高価ではありますが、より繊細で個性的な味わいが楽しめます。
-------------------------------------------------------------------------------------------
◇シャンパングラスの妙
結構披露宴などのお祝いの席で、シャンパンで乾杯をしたことのある人は多いでしょう。
パーティでは、口が大きく開いている平らなグラスを使うことが多いですね。
こうしたシャンパングラスをクープ型といい、乾杯の時には泡が抜けやすくて、またグラスをあまり傾けないで済むので、飲みやすいことが特徴です。

実は、レディにとっては自分のノド元を人に見せずに済むということがあるのです。
そしてもう一つ、口が狭く縦に細長いフルート型といわれるグラスがあります。
シャンパンの美しさはその泡にあるといっても良いくらいで、このグラスはその泡を存分に楽しむためにあると言えるでしょう。

グラスの底がより細くなっているものは、繊細なシャンパンの泡が絶え間なく立ち上り、その星のきらめきにも似た美しさを楽しむためには、まさにピッタリのグラスなのです。
ちなみに有名グラスメーカーのリーデル社では、グラスの底に人工的にわずかなキズをつけ、シャンパンのキメ細かい泡を、美しい一つの直線として立ち昇らせることに成功したそうです。
-------------------------------------------------------------------------------------------
◇ドン・ペリニヨンとヴーヴ・クリコ
ドン・ペリという名前は、すっかり一般的になりましたね。
これは、有名シャンパンハウスのモエ・エ・シャンドン社がリリースしている、ドン・ペリニヨンというプレステージ・シャンパンのブランド名ですが、実はドン・ペリニヨンとは、シャンパンの生みの親として知られる修道士の名前なのです。
17世紀、シャンパーニュ地方の修道院で酒庫係をしていたドン・ペリニヨンは、厚手のガラスボトルとコルクの栓を利用することを考え出しました。
このことで、瓶内で起きる二度目の発酵の炭酸ガスをワインに閉じ込めることができたのです。
こうして泡立つシャンパンが生まれました。ドン・ペリニヨンはその後も研究を重ねて、今のシャンパンの原形を作り上げたといわれています。

そして、シャンパンの発展に欠かせない人物がもうひとり、ヴーヴ・クリコというシャンパンで知られる、マダム・クリコです。
28歳の若さで未亡人となったマダム・クリコは、夫のシャンパンビジネスを引継ぎます。
19世紀初めのシャンパンには、瓶内発酵で生じたオリが混ざってしまい、現在のような透明な美しさがなかったのです。
マダム・クリコは、このオリを取り除くためにルミュアージュというボトルを動かす作業や、そのためのピュピトールという台を生み出し、美しく透明なシャンパン造りを確立しました。
「まず何よりも品質、それがもっとも大切なこと」、マダム・クリコの言葉ですが、こうしたお酒が楽しめることはうれしいことですね。

-------------------------------------------------------------------------------------------
◇各国スパークリングワインの呼び名です。
○フランス
 ・シャンパーニュ地方
  「シャンパーニュ(シャンパン)/Champagne」(5気圧以上)
 ・シャンパーニュ地方以外
  「ヴァン・ムスー/Vin Mousseux」(3気圧以上・発泡ワインの総称)
  「クレマン/Cremant」(約3.5気圧・弱発泡性ワイン)
  「ペティアン/Petillant」(約2気圧・微発泡性ワイン)
○イタリア
  「スプマンテ/Spumante」(発泡ワインの総称)
  「フリッツァンテ/Frizzante」(弱発泡性ワイン)
○ドイツ
  「ゼクト/Sekt」(3.5気圧以上・主にシャルマ方式)
  「シャウムヴァイン/Schaumwein」(3気圧以上・発泡ワインの総称)
  「ペルルヴァイン/Perlwein」(2気圧前後・微発泡性ワイン)
○スペイン
 ・カタルーニャ地方
  「カヴァ/ Cava」(瓶内二次発酵)
 ・カタルーニャ地方以外
  「エスプモーソ/ Espumoso」(発泡ワインの総称)
-------------------------------------------------------------------------------------------
◇さて、シャンパンの華麗な宴を
まずシャンパンを冷やしましょう。おいしい温度は8度〜10度くらいが目安といわれます。
ワインクーラーに水と氷をたっぷりと入れて、20分〜30分ほど冷やせば充分でしょう。

コルクを抜くときには、大きな音を立てずにガスを逃がすようにします。
シャンパンの美しい泡を楽しむためにも、やさしく静かにコルクを抜きましょう。

まずキャップシールをはがします。
コルクを押さえながら留め金を外します。
コルクの上からナプキンなどをかぶせます。片手でコルクをしっかりと握り、 もう一方の手はボトルの底部をしっかり持ちます。
それぞれの手を逆方向にゆっくりと回していくとコルクが持ち上がってきます。ポンと抜けてしまう前に、少しコルクを傾けるようにして炭酸ガスを抜くようにします。
こうするとシュウという音で静かにガスが逃げていきます。
この音は、お嬢様のため息などと呼ばれていますね。

シャンパンは合わせる料理をあまり選ばないお酒でもあります。
野菜、肉、魚、また和洋中を問わず、比較的合わせやすいといえるでしょう。
軽いタイプの料理や、コクのある料理まで幅広く楽しめます。
ただ、あまり酸味の強いものや塩干物などとは合わせにくいかも知れません。
ノンヴィンテージのシャンパンは価格も手頃になってきましたし、もっと気軽にふだんのスタイルに取り入れて、美味しい食卓を楽しんでみてはいかがでしょう?

もちろん、シャンパンほどロマンティックなお酒はありません。
シャンパンに秘められた泡は、グラスの底から絹糸のように細く美しく立ち上がり、その数は2億粒とも2億5千万粒ともいわれます。
そして最も美味しいシャンパンは、恋人と過ごした翌朝に飲む、昨夜の飲み残しのシャンパン。
「最高のシャンパンは、一晩過ぎても泡が立っている」のですから。



次回は「悦楽至極の純米酒」です。コクのある旨い日本酒を楽しみましょう!

     

Copyright(C)2002 CPC Co., Ltd. All Rights Reserved